
火災の原因調査および損害調査は、消防法に基づき、消防長または消防署長が火災の発生と同時に着手し、実施しなければならないという消防における重要な任務です。
一つ一つの火災調査から得られる出火原因や損害等の結果が、これから起こり得るさまざまな火災に対して、類似火災の根絶および人命の救済と財産の保全を図るためにとても重要な材料になります。
当消防組合では、下記の鑑定機器を整備し、信頼性が高い出火原因の究明に努めています。

 |
ガスクロマトグラフ質量分析計
(GC‐MS)
ガソリン、灯油等の多成分物質をガス化し、成分ごとに分離検出するもので、火災現場でのガソリン、灯油等の存在立証を行います。 |
 |
フーリエ変換赤外分光光度計
(FTIR)
有機化合物の多くが、赤外領域の光吸収を示すことを利用して物質を同定するものであり、鉱物油と動植物油の判別や、危険物の判定に使用します。 |
 |
マクロ撮影装置
カメラ、接写用レンズ、接写用ストロボ、スタンド等で構成され、火災現場等での残存物の接写撮影を行います。 |
 |
実体顕微鏡
15倍から90倍に拡大し、ショート痕等の表面観察、撮影を行います。 |
 |
金属顕微鏡
50倍から800倍に拡大し、金属断面等の観察、撮影をします。 |
 |
小型万能切断機
試料の切断をします。 |
 |
精密鏡面研磨機
金属顕微鏡で観察するために樹脂で固めた試料を研磨し鏡面仕上げをします。 |
 |
超音波カッター
超音波により1秒間に4万回の振動を発生させ、現場から採取した合成樹脂類等の切断をします。 |
 |
X線透過装置
物件を破壊せずに内部構造を把握することができます。 |
 |
デジタルマイクロスコープ
20倍から500倍に拡大し、肉眼で観察するアナログ方式より微細な物件の観察ができます。 |
|